2009年04月26日

ついにビッグ3の一角が破産になるようです。

4月の最終週についに、クライスラーの破産が現実化する模様です。
アメリカ政府からの公的支援を受けるために、クライスラーは、
フィアットとの提携、債権の削減、人件費削減が急務でしたが、
どうやら折り合いがつかないようです。

労働組合の力が強く、退職者の年金や医療にも多大な負担が
のしかかるアメリカ自動車業界にあっては、いくら事業が窮地に
立たされていても、既得権益を手放す、と言う決断は
できないようですね。

過去のしがらみが肥大化した組織体を蘇生するには、
自力では無理で、倒れてからの緊急手術しか方法がないようです。

当初から破綻は視野に入っていたもので、今回の破産第一号が
実現しつつある現状は予想できたものの、実際に起きた場合の
波及効果たるや、未知数ですので、これからが金融危機の
第2幕が開始なのか、と考えられます。

組織として過去のしがらみが断てない状況はGMも全く同様で、
歴史的は惨劇の第2段はそう遠からぬ将来に訪れることも
想定されます。

金融危機は、まだ終わっていない・・・。


クライスラー、暗い再建前途 「週明けにも破産」報道
4月25日7時56分配信 産経新聞

 ■フィアット・銀行・労組、利害対立

 【ワシントン=渡辺浩生】経営危機で米政府から30日までに抜本再建策の合意を求められている米自動車大手のクライスラーが、破産処理に追い込まれる可能性が強まってきた。23日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルとニューヨーク・タイムズの電子版は、同社と財務省が、週明けにも連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請する方向で準備していると報じた。

 ≪事前調整型で≫

 米政府は、公的支援の条件として、(1)伊フィアットとの資本・業務提携合意(2)債権の大幅カット(3)人件費の大幅削減−の3つを要求。しかし、フィアットと銀行などの債権者、全米自動車労働組合(UAW)がそれぞれ譲らず、“三すくみ状態”となり、再建策合意が極めて困難になっている。このため、再建の枠組みを整えた上で破産法を申請する事前調整型の処理を探っているもようだ。

 クライスラーは報道に対して「支援を受ける努力を月末まで続ける」とのコメントを発表。政府当局者は米メディアに「成立するまではあらゆることが憶測にすぎない」と述べた。

 ≪状況は厳しく≫

 関係者は、カウントダウンに入った期限までギリギリの交渉を続ける構えだが、状況は厳しい。

 ニューヨーク・タイムズなどによると、財務省はUAWとの間で、破産法の適用申請をした場合でも、組合員の年金と退職者向け医療保険が保護されることで原則合意。フィアットも、クライスラーが破産法の保護下に入ったと同時に出資を行うとしており、破産処理へと事態は動いている。

 再建策の合意が困難になっているのは、“三者三様”の思惑が複雑にからんでいるためだ。

 フィアットのマルキオンネ最高経営責任者(CEO)は「UAWが譲歩しなければ交渉から手を引く」などとし、提携には労組と債権者の譲歩が不可欠と牽制(けんせい)を続けてきた。

 これに対し、最も強硬なのが、銀行など債権者グループだ。85%の債権カットを求める政府案を拒否。カット率を35%に引き下げたうえでクライスラー株40%の譲渡を要求。政府は22日にカット率を78%にする妥協案を示したが、合意には至っていないもようだ。

 「一定の担保を確保しており、大幅な債権カットよりも破産処理の方が、損失は少ない」(市場関係者)ことが、債権者の強気の理由とされる。

 一方、労組側は、経営側に対して歩み寄りの姿勢を見せているものの、債権者の負担が小さいことに強く反発したままだ。

 ≪チキンレース≫

 交渉は、3者が意地を張り合い、がけに向かって突っ込む、“チキンレース”の様相を呈している。

 フィアットはゼネラル・モーターズ(GM)の独子会社オペルを買収する交渉にも着手。クライスラーからの“乗り換え”とも受け取れる動きもみせている。最も強硬な債権者の合意を得られないと、事前調整型の破産処理どころか、会社清算という最悪のシナリオの可能性も否定できない。
ニックネーム kinyuukikimaster at 00:16| Comment(4) | ビッグ3経営危機

2009年02月24日

ついにGMとクライスラーが破たんか?

いよいよ秒読みに入ってきた感があります。
アメリカにおけるビッグ3のGM、クライスラーに対して、
米国政府が破綻を視野に入れた検討をしているようです。

再建案を提出して政府融資を得よう、と考えていた昨年末から
自動車販売状況はさらに悪化の一途。

巨額の負債と赤字でどうしようもなくなっている最中、
本業で稼ぎだせない事業には、もはや存続の可能性は残されて
いないのは必然です。

オバマ大統領はこの世紀の破たん劇には消極的とはいえ、
自然の流れにあらがうことは非常に難しいと思われます。

一時代を築き上げた産業とはいえ、栄枯衰勢をたどるのは
自然の定めのような気がします。

一つの劇場が終幕し、また新たな時代が構築される。
そんな予感がしています。


<米政府>GMとクライスラー再建 破綻スキーム検討
2月23日23時24分配信 毎日新聞


 【ワシントン斉藤信宏】米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は23日、経営危機に陥っている米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーの再建について、米政府が破綻(はたん)処理を視野に入れ金融機関などと具体策の検討に入った、と報じた。日本の民事再生法にあたる連邦破産法11条に基づく破産手続きを進めることを想定、最低400億ドル(約3兆7000億円)の過去最大規模の破綻処理費用を見込んでいる。

 報道によると、政府関係者は「すべての選択肢を検討している」と破綻処理の可能性を認めた。GM、クライスラーの主要取引銀行のシティグループやJPモルガン・チェースと破綻処理に必要な費用について協議を始めており、銀行融資に政府保証をつける方向で交渉している。ただ、金融機関側は新たな融資に慎重な姿勢を崩していないという。

 オバマ米大統領は「自動車業界で今以上の大量失業を発生させることは望ましくない」と語るなど破綻処理に消極的だが、ガイトナー米財務長官らを中心とした特別作業部会は破綻処理を真剣に検討しているという。

 GMとクライスラーは米政府に17日提出した再建計画で、計5万人の人員削減など大規模なリストラ策を表明するとともに、米政府に対し計216億ドルの追加支援を要請していた。
ニックネーム kinyuukikimaster at 00:22| Comment(0) | ビッグ3経営危機

2009年02月08日

政府紙幣、無利子国債?どんな影響が起こるのか?

政府紙幣、無利子国債についての議論が始まるようです。
日本銀行券とは別のお金が増刷される政府紙幣、相続税を免税する
かわりに無利子とする無利子国債。
この金融危機は、実に様々な現象が起きるものです。

まず政府紙幣の増刷について、これは言うまでもなく、
インフレを誘発するものです。

今1000円の日本銀行券を持っている人に1000円の政府紙幣を
与えました。
政府銀行券の増刷により、即座にこの人は2000円の購買力を
得ました。

この人は1000円しかもっていなかったときには変えなかった
2000円のCDを、政府紙幣の増刷の恩恵を受けて買うことが
できました。

2000円のCDを売った、CD販売店は、1000円の現金と
1000円の政府紙幣を受け取りました。
現金はそのまま収入になりますが、受け取った政府紙幣は
政府に申請し、現金化しなくてはいけません。

実は日本政府、政府紙幣を増刷したものの、増刷しただけの
お金がありません。
今、CD販売店が1000円の政府紙幣を政府に持ってきても、
1000円の日本銀行券を渡すことができないのです。

困った政府は、伝家の宝刀、国債を発行することにより
日本銀行券を国民や諸外国から集めることを考えます。
このときに、お金を出し渋る国民からなんとかお金を
吸い上げるための方法として、「無利子国債」というものを
考えました。

この「無利子国債」。お金持ちの高齢者で、自分の死後、
莫大な相続税がかかる層には大変好評のようです。
それもそのはず、このような案が出てくるまでは、
こっそり国外にお金を移転し、相続税を支払わなくても
済むように工作しようとしている人もいたくらいです。

ということで、「政府紙幣」増刷により、「無利子国債」を
活用して「日本銀行券」を集めることに成功する、
というシナリオかな、と考えています。

ただし、このシナリオが実行されるにしても、実際に
「政府紙幣」と「無利子国債」が、バランスしないと思われます。
その場合、一時的に1000円の政府紙幣を政府にもって行っても
すぐに交換ができない、などの現象が起き、政府紙幣を使う場合は
通常1000円のCDが1500円になる、などの、現象がおきるかも
しれません。
これが政府紙幣によるインフレです。

また、「無利子国債」による資金調達で賄いきれない分、
さらに「国債」を発行し、資金を調達しようと考えます。
莫大な財政赤字をさらに赤字にもっていくような「借金」を
抱えることになれば、諸外国からの信用が低下します。

ここにおいて、円の価値が下がってしまえば、輸入に頼りきりの
食糧や原油などのコモディティ価格が上昇し、国民の
購買力低下が懸念されます。

このような流れで行くと、政府紙幣は、蓄積された国民の
貯蓄や資産を、インフレによって食いつぶしていくための
一つの方法のように思えるのですがいかがでしょうか?

私自身、不勉強なところもあるので、断言はできませんが、
非常に怪しい陰謀めいたものを感じることは間違いありません。



「政府紙幣」「無利子国債」案 急浮上なぜ 議論盛り上げ政権浮揚?
2月7日8時5分配信 産経新聞

 追加経済対策の原資として、政府紙幣や相続税減免付き無利子国債の発行を求める声が自民党内で強まっている。政府は慎重姿勢を崩さないが、麻生太郎首相の盟友である安倍晋三元首相や菅義偉選対副委員長が後押しし始めただけに、議論はますますヒートアップする公算が大きい。2つの政策にはどのような長所短所があるのか。そして推進派議員の思惑は−。(石橋文登)

 「100年に1度の危機には100年に1度の対応が必要だ。プラス、マイナス両面をよく検討し、政治家として強い意志と覚悟をもって進めていきたい」

 6日午後、党本部で開かれた「政府紙幣・無利子国債(相続税減免措置付き)発行を検討する議員連盟」の設立準備会合で、菅氏はこう語気を強めた。反麻生色の強い「若手改革派」だけでなく、首相の腹心である菅氏が動き出したことに大きな意味がある。10日に正式発足させ、週1回の勉強会を続け、3月末までに提言をまとめる方針だ。

 ≪実現性薄く≫

 この2つの政策は、元財務官僚で竹中平蔵元総務相のブレーンである元財務官僚の高橋洋一東洋大教授らが提唱した。政府紙幣は、現行の日本銀行券とは別に政府が発行する紙幣で、財政赤字を出さずにデフレ防止・インフレ誘導でき、経済活性化に効果があるといわれる。相続税減免国債は高齢富裕層の「眠っている資産」を市中に引き出す効果が期待されている。

 だが、政府紙幣は、市中の混乱を招きかねない上、日銀が引き受ければ、無利子・無期限国債を日銀に引き受けさせることと同じ意味となることもあり、自民党でも評判は悪い。

 伊吹文明元幹事長は「政府紙幣はマリフアナと同じだ」、津島雄二党税調会長は、「(詐欺事件となった)『円天』みたいなものだ」と酷評した。

 6日の衆院予算委員会でも議題となったが、与謝野馨経済財政担当相は「取るに足らない話だ」、中川昭一財務相も「私の頭にそういう考えはない」と一蹴(いっしゅう)した。首相も「(明治政府の)太政官札か? そういう話は昔からある」(2日)と冷淡に語っており、実現の可能性は薄い。

 ≪日銀に圧力≫

 だが、菅氏には、論議を盛り上げることにより、世間を驚かせるような政策を導き出し、政権の求心力を高めたいとの思いがある。同時に、「いつも対応が後手に回る」との批判が強い日本銀行を揺さぶり、紙幣増刷などを促す狙いもあるようだ。

 一方、相続税減免国債については政府側も「かなり金融や財政に詳しい方もそういうことを言われているので、ちょっと勉強しようと思う」(与謝野氏)、「世界の国々がどういう景気対策をとっているか。勉強の中でいろんなアイデアが出てくるのは結構なことだ」(河村建夫官房長官)と含みを残す。

 ただ、相続税減免国債はニーズがどれほどあるか不透明な上、野党から「金持ち優遇政策」と批判が起きる可能性もあり、公平性をどう担保するかが大きな課題となる。

 とはいえ、今後の経済対策に原資は不可欠だ。政府・与党で今後も議論が盛り上がれば、新たなプレミアム付きの国債や記念通貨や記念紙幣などが浮上する可能性もある。
ニックネーム kinyuukikimaster at 00:38| Comment(0) | 日本の金融危機

2009年02月02日

自動車メーカーの雇用維持方法。子会社への出向でリストラ回避。

自動車メーカーが深刻な危機に直面しています。
販売の低迷を受け大幅な減産を余儀なくされる国内自動車メーカーは、
正社員切りを食い止めるべく、関連会社・子会社への出向による
雇用維持を図る模様です。

派遣切りは極限まで進み、おそらく今年度末の3月末には
派遣社員は限りになくゼロになる模様。

正社員については上述の通り、基本的に雇用維持を進めるようですが、
では、子会社の社員についてはどうなってしまうのでしょうか?

子会社にしても当然、余剰人員を抱えているわけで、自社の
余剰分に加えて親会社の正社員が乗り込んでくる、
というのであれば、さらに余剰人員を抱えることになります。

結果、玉突きで子会社社員がリストラ、ということも考えられます。

結局、この金融危機の根本の問題として、金融危機を発端とする
自動車バブルの崩壊、つまり、架空の需要により隆盛を極めていた
自動車産業の実態があぶり出されたわけで、そもそも、以前の
状況には2度と戻れないわけです。

自動車各社が現在のような自動車に固執する限り、もはや繁栄は
ありえないでしょう。

自動車メーカー親会社に付随する子会社にとっては非常に
厳しいことですが、親会社からの余剰人員を受け入れるのではなく、
今こそ独立した新たな業態の模索や、新市場への進出といった
抜本的な改革以外、生き残るすべはないような気がします。

派遣切りの次は、子会社の正社員切りでニュースが持ちきりに
ならないように願いたいです。



車各社の正社員、部品メーカー・販売店に派遣・出向の動き
2月2日20時58分配信 読売新聞

 国内新車販売台数(軽自動車を除く)が2008年11月〜1月の3か月連続で前年同月実績を2割超下回り、販売低迷が加速する中、自動車各社の正社員を系列の部品メーカーや販売会社に派遣・出向させる動きが広がっている。

 販売不振に伴う減産拡大で人員の余剰感が強まり、正社員の雇用を維持する苦肉の策といえる。

 日産自動車は今月から、工場勤務の正社員200人弱を、「業務応援」の名目で系列部品メーカーに派遣する。派遣した正社員の給与は日産が全額負担する。

 日産は1月時点で約500人いた非正規従業員を、3月末までにゼロにする予定だが、国内の減産規模は約29万台に達し、工場従業員の余剰感は解消していない。受け入れ側も賃金負担がないメリットがある。

 1月の新車販売台数が前年同月の半分以下に激減した三菱自動車も、販売会社に正社員を出向させる方向で検討を始めた。間接部門の正社員から希望者を募る方針で、販売のテコ入れと雇用維持を両立させる。

 多くの自動車会社は減産の拡大に伴い、非正規従業員をゼロにする方向だ。今後、正社員の処遇が焦点となるが、正社員を派遣・出向させて雇用を維持する動きは広がりそうだ。(庄野和道)
ニックネーム kinyuukikimaster at 23:21| Comment(0) | 日本の金融危機

2009年02月01日

大恐慌並の状況か?景気悪化でデフレ懸念も。

製造業を中心に深刻な生産・雇用調整を行っている中、
国内総生産が日に日に悪化している模様です。

雇用不安や給与削減で、消費マインドの冷え込みが深刻化し、
さらにはコモディティ関連の値下がりなどで、デフレ懸念も
出てきています。

鉱工業生産指数など、各種経済指標も過去に類を見ないほど
の原則を見せており、いまだ底が見えない状況です。

戦後最大級の不況に突入すると思われます。

世の中の動きを正確にウォッチし、常に対処できるよう、
引き続きニュースを研究したいと思います。



焦点:国内生産落ち込みで危機的状況、物価とのスパイラル警戒も
2月1日15時19分配信 ロイター


 1月30日、国内生産が加速度的に落ち込んでいる。写真は東京都内の街頭で(2009年 ロイター/Yuriko Nakao)

 [東京 30日 ロイター] 国内生産が加速度的に落ち込んでいる。このまま生産減少が継続すれば、2008年10─12月期の国内総生産(GDP)はマイナス10%を超える見込みだ。
 1─3月期はさらにマイナス幅が拡大する可能性があるなど、第2次世界大戦以降では最悪の危機事態に直面しつつある。さらに物価下落の兆候も見え始め、生産と物価のスパイラル的な下落局面のリスクに警戒する声もマーケットでは出始めた。
 <大恐慌時に迫る勢需要減退の声>
 経済産業省が30日発表した12月の鉱工業生産指数速報は、11月に次いで過去最大の下落幅を記録した。10─12月期に続き、1─3月期は前期比2ケタのマイナスが継続する可能性が高まるなど、過去に類例を見ない大幅な調整となった。
 今回の数字を受けて与謝野経済財政担当相は30日の閣議後会見で「鉱工業生産は非常に心配だ。これだけ鋭角的な落ち込みは過去経験したことがない」と懸念を示した上で「この期の落ち込みだけでなく、今後落ち込みが続く可能性がある」と、落ち込みが一時的なものでないことを認めた。
 民間エコノミストも「今回の景気後退の深さは戦後最大と見ることができる」(ニッセイ基礎研・シニアエコノミストの斎藤太郎氏)、「現段階では(ピークから生産が)既に3割以上落ち込んでいる可能性が高い。大恐慌時は約4割低下したが、それに迫る勢いで世界的な需要減退が起きている」(農林中金総研・主任研究員の南武志氏)など危機的な状況との見解が相次いだ。
 2カ月連続で、過去最大の落ち込みとなったにもかかわらず、生産の底打ち感を指摘する声はほとんどない。今回の生産の大幅下落は、外需の急激な委縮による輸出減が大きく影響しているが、外需の早期の立ち直りは期待できない情勢だ。国際通貨基金(IMF)は、2009年の世界経済見通しを従来の予想より1.7%ポイント低い前年比プラス0.5%、米国の見通しも0.9ポイント下げて同マイナス1.6%に下方修正した。日本はマイナス2.6%となり、G7の中では英国のマイナス2.8%に次いでマイナス幅が大きくなった。
 11月、12月の大幅な生産カットにもよっても、在庫はむしろ積み上がり、いわゆる「逃げ水現象」が見られている。最終需要の大幅な落ち込みが継続し、どこまで行けば、底に突き当たるのかわからないという状況が続いている。在庫調整の深さを示す出荷在庫バランス(出荷の前年比マイナス在庫の前年比)は、12月にマイナス25.2%となり、9月時点でのマイナス3.8%から急拡大している。
 アール・ビー・エス証券チーフエコノミストの西岡純子氏は「仮に超楽観シナリオで早期に輸出主導で需要が底打ち反転しても、在庫調整圧力の強さから、生産調整は長引く可能性が高い」と指摘した。
 <雇用情勢悪化で消費にもマイナス圧力>
 GDPの最大項目である消費が、今後さらに減速する可能性が高まってきたことも懸念材料だ。総務省が発表した12月の失業率は4.4%と、前月比で0.5%ポイントの上昇となり、実質的に戦後最悪の上昇幅となった。
 このところ非正規雇用者の雇用カットに注目が集まっているが、雇用不安が消費者マインドを委縮させ、消費を下押しすることは、1997─98年の金融システム危機時にも見られた。
 大和証券SMBC・シニアエコノミストの野口麻衣子氏は「大幅減産を受け、製造業の雇用については正社員にも影響が及ぶことは不可避。雇用不安が、内需をさらに冷やすリスクが増しつつあるようだ」と指摘した。雇用、消費がさらに悪化すれば、生産の下押し圧力がさらに強まるのは必至だ。そうなれば一段の雇用悪化・消費減退への負のスパイラルにつながる可能性もでてくる。
 <10─12月期GDPは戦後最大のマイナスも>
 30日の生産や家計調査の発表を受けて、10─12月期GDPが、戦後最大の落ち込みとなるとの見方も強まってきた。三井住友アセットマネジメント・チーフエコノミストの宅森昭吉氏は、外需の史上最大の落ち込み、設備投資悪化などから、前期比年率でマイナス13.1%になると予想した。これは第1次オイルショック時の1974年1─3月期に記録した戦後最大の低下に並ぶ。西岡氏もマイナス14%と戦後最悪の落ち込みを予想している。
 1─3月期GDPについても厳しい状況が続く可能性が高い。バークレイズ・キャピタル証券チーフエコノミストの森田京平氏は「1─3月期GDPも前期比年率10%近く落ち込んでもおかしくない。そうなれば、2四半期連続で年率10%程度減少するという前代未聞の景気悪化となる」と指摘した。
 また、東海東京証券・チーフエコノミストの斎藤満氏は、生産の減少が3月まで同じペースで続くとすると、1─3月期のGDPは「前期比年率換算でマイナス20%超になる可能性が高まっている」と試算する。
 経産省の試算によると、1月、2月の生産が同省の予測通りとなり、3月が前月比横ばいになった場合、1─3月期の生産は前期比マイナス20.3%と、10─12月期の同11.9%を上回り、過去最大の下落幅を更新する可能性がある。
 こうした状況について、日銀も厳しい認識を示している。1─3月は企業の聞き取り調査などから「かなり大幅な減少になる」(1月金融経済月報)ことは避けられないとみていたものの、実際の数字をかなり深刻に捉えているようだ。日銀は1─3月は昨年10─12月よりもマイナス幅が拡大する可能性が高いとみているが、4─6月も同じような状況が続くようだとシナリオの見直しを迫られるのは必至だ。 
 <石油価格下落・景気悪化で強まるデフレ懸念>
 また、ここにきて「日本経済はデフレの危機にさらされている」(マネックス証券・チーフエコノミスト、村上尚己氏)、「原油など国際商品市況のバブル崩壊、景気大幅悪化による需給の緩み、大幅な円高から、物価状況はいわば複合デフレの様相を示し始めた」(みずほ証券・チーフマーケットエコノミスト、上野泰也氏)と、デフレを懸念する声もにわかに強まってきた。
 12月全国コアCPIは前年比プラス0.2%となり、市場予想のプラス0.3%を下回った。エネルギー価格がマイナスに転じたことや、食品価格の上昇幅縮小などが要因。今後はさらに、円高や景気悪化による需給ギャップのマイナス幅拡大などで物価下押し圧力が強まる可能性がある。上野氏は「(全国コアCPIは)2月分でマイナスに転落する可能性が高い」と予想した。
 (ロイター日本語ニュース 児玉 成夫)
ニックネーム kinyuukikimaster at 22:36| Comment(0) | 日本の金融危機

パナソニックで巨額赤字を計上?金融危機の衝撃収まらず。

パナソニックが業績の下方修正見通しを出しました。
09年3月期の連結最終損益を300億円の黒字から、
3500億円!の赤字に修正です。

世界的な消費低迷と、リストラ費用、株式評価損、為替差損
が大きく効いているようです。

このところ家電メーカー大手が軒並み業績下方修正と、正社員に
まで及ぶリストラを発表しています。

派遣切りが叫ばれて久しいですが、ついに正社員切りにもおよび、
これからどんどん雇用不安が広がるのは間違いありません。

これからも動向を注視します。


<パナソニック>最終赤字が3500億円超に 3月期連結
2月1日19時29分配信 毎日新聞

 パナソニックの09年3月期の連結最終(当期)損益の予想が、3500億円超の赤字(従来予想は300億円の黒字)に陥る見通しになった。世界的な景気の急減速で薄型テレビなどデジタル家電製品の収益が低迷。さらに、生産拠点の統廃合などリストラ前倒しの費用や株価下落に伴う保有株式の評価損、円高による為替差損がかさんだ。最終赤字は6年ぶりで、赤字額は02年3月期の4310億円に次ぐ水準となる。4日に業績の下方修正を発表する。

 昨年4月時点の予想では、過去最高の3100億円の最終黒字を見込んでいた。しかし、昨年9月のリーマン・ショック以降の経営環境の悪化を受け、昨年11月に300億円の黒字に下方修正。その後も、販売不振、株安、円高は加速する一方で、業績予想の一段の引き下げに追い込まれた。

 世界的な景気減速に直撃され、電機各社は相次いで09年3月期の連結最終損益見通しを下方修正している。最大手の日立製作所が過去最悪の7000億円、東芝が2800億円、ソニーも1500億円の最終赤字を予想するなど、総崩れ状態で、正社員の削減を打ち出すメーカーも出ており、雇用に深刻な影響を与えている。【上田宏明】
ニックネーム kinyuukikimaster at 21:44| Comment(0) | 日本の金融危機

2009年01月26日

政府による追加経済策でフェリーが危機に!

フェリーは高速道路と競合するんですね!
政府による高速道路料金の価格政策でフェリー各社が危機感を
抱いています。

高速道路が安くなれば、わざわざフェリーでの移動をする
人が少なくなるとのこと。

ということは、今までのフェリーは高速道路料金が高いことが
前提の代替手段であり、高速道路が無料化した場合、その
存在意義を終える、ということですね。

金融危機が発端とはいえ、フェリー各社は真剣に既存の
ビジネスモデルと存在意義を考え直す局面に立たされたようです。


高速1000円 焦るフェリー 競合で旅客減、国交省は助成検討
1月26日8時31分配信 フジサンケイ ビジネスアイ

大阪−九州などを結ぶ関西汽船のフェリー「さんふらわあ あいぼり」(写真:フジサンケイビジネスアイ)

 政府が追加経済対策として打ち出した「地方の高速道路料金、休日は上限1000円」に、フェリー各社が危機感を抱いている。日本各地を結ぶフェリー航路と高速道路が競合するため、多くの旅客を奪われる恐れがあるからだ。景気後退による観光需要の低迷などを受け、フェリー業界は廃止に踏み切らざるを得ない航路が相次いでいる。国土交通省は、「モーダルシフト(環境負荷の少ない輸送手段への転換)」の受け皿としてもフェリーを重視しており、港湾使用料の無料化など公的助成の検討を始めた。

 ◆9社が要望書提出

 昨年12月下旬、関西汽船、四国開発フェリーなど関西や九州、四国に本社を置くフェリー9社の社長が連名で、金子一義国交相あてに「内航フェリー航路の維持のための支援策の要望」という要望書を提出した。

 この中で、高速道路料金の大幅割引によって旅客を取られ、内航フェリー事業者の経営が圧迫されることに危機感を表明。旅客低迷や重油価格の高騰で経営が圧迫されていることもあり、何らかの公的支援を行うよう要望した。

 国交省によると、日本各地を結ぶフェリーの事業者数は約150、航路数は約170に上る。最近のフェリー業者の苦境は著しく、例えば東証2部上場の関西汽船は、08年6月中間連結決算で2億4000万円の最終赤字を計上。沖縄、名古屋、大阪などを結ぶ航路を運営していた有村産業(那覇市)は昨年、破産に追い込まれたほか、東日本フェリー(北海道函館市)は国内フェリー事業から撤退した。

 航路100キロ以上の中長距離フェリーの旅客輸送は07年度で350万人だった。競合する鉄道網や高速道路網が整備されたこともあり1974年の530万人から6割程度にまで減少している。

 ◆「9割取られる」

 こうした中で打ち出された政府の高速道路料金の割引策に、フェリー業界の危機感は強い。例えば、大阪から大分まで乗用車で出かける場合、高速道路で中国吹田IC(中国道)から門司IC(九州道)まで走り、あとは一般道を走った場合、割引策が導入されるとガソリン代も含め6650円程度で済む。

 一方、関西汽船のカーフェリーで大阪港から別府港(大分県)まで乗れば、2等運賃で割引料金を使っても2万8140円かかり、「阪神〜九州で顧客は3割取られるだろう」(同社)と予測する。距離の近い阪神〜松山ではさらに影響が大きく、「8、9割の顧客を取られるのではないか」とみる。関東でも、東京湾アクアラインが上限1000円になるため、久里浜港(神奈川県横須賀市)−金谷港(千葉県富津市)のフェリーが打撃を受けるとみられている。

 国交省は、フェリー各社の経営の苦境を軽減するため、助成の検討を始めた。その一つが、事業者が港を管理する自治体に支払う港湾使用料の無料化だ。

 料金は「船の総トン数1トンあたり5円」など自治体ごとに違うが、「財源として10億円もあれば足りる」(港湾局)。09年度から道路特定財源が一般財源化されるのに伴い創設される1兆円規模の交付金の活用なども検討しているという。ただ、実際に高速道路と競合する航路の選定など複雑な作業も多く、慎重な検討が求められている。(山口暢彦)
ニックネーム kinyuukikimaster at 21:04| Comment(0) | 日本の金融危機

2009年01月23日

北米トヨタで正社員削減?世界的レイオフの兆し

トヨタは欧州、北米の正社員を削減するようですね。
1000人規模というと、巨大なトヨタの中では少ない
パーセンテージとは思いますが、それでも正社員を削減、
となると穏やかではないですね。

つい最近、日本企業でも三井金属が正社員削減に言及、
ソニーなどの大企業も正社員削減の流れが押し寄せています。
「派遣切り」から「正社員削減」へと、ニュース報道が
シフトしていく日も近いような気がします。

需要がなくなれば仕事もなくなる、という当たり前の流れですが、
この「負の連鎖」がどこまで続くのか、空恐ろしい感じです。

公的資金の投入による金融安定化と、世界的な財政出動による
雇用創出などで、負の流れが止まるのはいつになるのか?

まだまだ先の読めない世の中ですね。


北米と英国でトヨタ、正社員1000人規模の削減検討
1月23日10時46分配信 読売新聞

 トヨタ自動車が、北米と英国の工場に勤務する正社員の削減を検討していることが23日、明らかになった。

 削減数は1000人規模に達する可能性がある。世界的な販売不振に伴い工場の稼働率を落とした結果、雇用の余剰感が高まっていた。トヨタが海外で本格的な人員削減に踏み切るのは異例だ。一時解雇や早期希望退職を募集するほか、残った社員の賃金の引き下げなども検討している。トヨタの北米11工場に約3万人、英国工場には約5000人の正社員がいる。
ニックネーム kinyuukikimaster at 23:23| Comment(0) | アメリカ金融危機

2009年01月12日

デトロイトでモーターショー開催。ビッグ3の巻き返しやいかに?

デトロイトでモーターショーが開催されているようですね。
ニュース番組で見ましたが、GMやクライスラーもハイブリッド車を
展示し、経営資源の中で、環境対応者を作る技術がまだ残っている
ことをアピールしていたようです。

今回の展示会は、世界的な不況の影響もあり、大手自動車メーカーの
中でも出展を控えた会社が多かったようです。

つなぎ融資により当面の危機を何とか迂回しはしたものの、依然、
瀕死のビッグ3が出展ということで、なんとか意地を見せた形です。

はたして、貴重な資金をPRに投入した効果やいかに?
今後の新車発表に期待です。

デトロイトモーターショー開幕 景気悪化で出展見送りも1月12日0時45分配信 産経新聞


 【デトロイト(米ミシガン州)=渡辺浩生】北米国際自動車ショーが11日、米ミシガン州デトロイトで開幕した。ビッグスリー(米3大自動車メーカー)の経営不振や世界的な自動車不況を背景に、メーカーの不参加も相次ぐなか、ハイブリッド車をはじめ環境に配慮した低燃費車に各社とも例年以上に力を注ぎ、需要喚起につなげたい考えだ。

 日本車メーカーでは、トヨタ自動車がハイブリッド車「プリウス」の新型モデルのほか、同じくハイブリッドモデルの新型「レクサス」、新型電気自動車(EV)の試作モデルを発表する。ホンダも新型ハイブリッド専用車「インサイト」を発表する。

 一方、ビッグスリーも再建と競争力回復のカギは日本車に対抗できる次世代型低燃費車の開発だ。フォードが中型ハイブリッド車「フュージョン」などを展示。ゼネラル・モーターズ(GM)も有力ブランドでハイブリッド車や電気自動車の導入拡大を打ち出す。

 昨年1年間の米新車販売台数は前年比18%減と16年ぶりの低水準となるなど世界的な自動車市場の落ち込みが続き、GM、クライスラーは米政府のつなぎ融資を受けて、かろうじて経営破綻(はたん)を回避した。

 例のない厳しい状況に今年の自動車ショーは、日産自動車や三菱自動車、スズキの各日本メーカーのほか、ポルシェやフェラーリも参加を見送った。参加メーカーも大幅な経費削減を迫られ、展示規模を縮小、派手なイベントやパーティーも見送られている。

 消費者の低燃費志向は、原油価格下落後もなお勢いを増している。このため、各社とも環境に対応した低燃費車の開発力をアピールし、将来の需要回復につなげようと躍起だ。

 報道機関向けなどに公開された後、17日から25日まで一般に公開される。
ニックネーム kinyuukikimaster at 18:52| Comment(0) | ビッグ3経営危機

2009年01月11日

上場企業の有価証券評価損7000億円超。厳しい環境が継続。

あけましておめでとうございます。
2009年は経済危機の動向がより鮮明になりつつある
重要な年になると考えています。
このブログでもトピック発生都度、ウォッチしていきたいと思います。

さて、今日のニュースは、企業の有価証券評価損が膨らんでいる、
というお話です。
時価会計の導入で、取得時の株価から50%以上下落した場合、
期末に損失計上されるというルールが義務付けられています。

リーマン破たん以降に急激に下落した株価により、10〜12月期に
損失を計上した東証1部上場企業は300社以上で、総額が
7000億円超になる模様です。

個人と違って、法人は株式の損失を明確化する必要があるわけです。
保有株式の評価損は、市場回復後に、評価益として、
利益計上することが出来るとは思いますが、悪材料が非常に
センシティブにとらえられる現状では、企業にとっても
泣きっ面に蜂ですね。

ビッグ3問題も先行きが不透明な中、まだまだ注視すべき
経済環境が継続します。


有価証券評価損7000億円超に リーマンショック後の株価暴落で1月10日18時55分配信 産経新聞

 金融危機に端を発する世界的な株価暴落で、企業の投資有価証券評価損が膨らんでいる。東証1部上場(金融機関を除く、2・3月期決算)企業が平成20年10〜12月期に計上する評価損は7000億円を超える見通しだ。景気低迷に伴う本業の落ち込みに加え株安が企業業績に直撃し、21年3月期の業績予想を下方修正する企業が増える可能性も高まっている。

 クレディ・スイス証券によると、東証1部上場企業の300社以上が20年10〜12月期に国内株式で、2000億円以上の評価損を計上する見込みだ。製薬大手の第一三共が、昨年買収したインド製薬大手の株価下落で約3500億円の評価損を計上するなど、外国株式を含めれば6000億円以上に達するとみられる。

 評価損の公表も相次ぎ、今月9日には神戸製鋼所が157億円の計上を発表。すでに新日本製鉄が579億円、TBSが97億円の評価損計上を余儀なくされた。

 企業収益にもマイナスの影響を及ぼしている。評価損の業績に対する影響に関してクレディ・スイス証券は「企業の10〜12月期決算の最終利益を、前年同期比で10%程度押し下げる」と試算しており、業績下方修正が相次ぐ可能性もある。

 投資有価証券評価損は、短期的な売買目的を除く株式などの有価証券保有分について、期末時点の価格が取得価格から50%以上下落した場合に強制的に計上される損失だ。下落率が30%以上50%未満であっても、個別企業の判断で評価損として計上する場合もある。

     ◇

 有価証券評価損 企業が保有する上場株式などの有価証券で、価格が値下がりした際の取得時との差額。時価会計の導入によって企業の財務状態をより正確に表すため、取得した際の簿価と比べ時価が50%超下落すると、決算で評価損を損益に計上するよう義務付けられている。30−50%の下落でも、企業の判断で損失計上することができる。
ニックネーム kinyuukikimaster at 10:11| Comment(0) | 日本の金融危機